新築一戸建て住宅診断(建売の診断)の現場レポート

大阪府大阪市での新築一戸建て住宅診断(建売の診断)の現場レポートです。

一戸建ての通信簿の現場レポート : 大阪府大阪市 Part4-4

アネストのスタッフの徳永です。新築一戸建て住宅診断(建物診断)の現場レポートの続編です。

「さて、ではオプションの床下・屋根裏の詳細調査を行いたいと思います。床下へ潜ると汚れますので、まずは天井から行きたいと思います」

南郷さんが使っている脚立の脚に、ささっと自作の脚を取り付けて脚を延ばし、2階廊下の突き当たりにある天井点検口から、いざ天井裏へ進入です!
(※にぶい私にはとても進入出来なさそうなところでしたので、同行はやめておきました・・・)

「建築士さんて大変ですね・・・」

と、お客様。

「中は断熱材がぎっしりなはずなので、暑いと思います」

と私が答えると、

「夏とか、もっと大変ですね・・・」

とお客様も苦笑。

通常調査もさることながら、床下・屋根裏の詳細調査に入って下さる建築士さん、いつもありがとうございます・・・!

30分くらい後に南郷さんが降りて来られましたので、お客様と共にお迎えしました。

「どうでしたか?」

と仰るお客様に、

「ハイ!特に大きな問題は無かったですよ。一部に断熱材の敷き込み不足がありましたので、そこは指摘しておきますが、見えた範囲では梁、筋交いの金物も大丈夫で、構造的には問題無いようでした」

と南郷さんが元気に答えてらっしゃいました。

「じゃあこのまま次は床下に行きます!」

汚れても良いように南郷さんはウィンドブレーカーの様なものを上下に着て、ヘルメットとその上からライトを装着して、基礎の配置図面を地図代わりに持って潜って行かれました。

ちょっと席を外していらした業者さんが帰ってこられた際に南郷さんの様子をご覧になって、

「屋根裏も上られたんですよね、大変ですね。すごいなぁ・・・(笑)」

と、お客様と同じ様に呟いてらっしゃいました・・・(笑)。

今回の物件は基礎の高さが低めだったので、床下へ潜る際にも確かに大変そうでした。
そして図面を見る限り、あちらへ移動するには一旦こっちへ戻ってきてここからこう行って、と色々回り方も工夫しなくてはならない様でした。

そして、30分後くらいに南郷さんが戻ってこられ、床下も特に問題なし!との回答がありました。

「床下の断熱材もきっちり入っていましたし、土台やパッキン、基礎コンクリートの立ち上がりも問題ありません。大引きや鋼製束にも問題ありませんでした」

床下潜り装備を解除して、南郷さんはお客様へご報告します。

そして、本日のまとめに入りました。

「今回、天井裏から床下まで見させて頂きましたが、全体的に仕上げは悪くない物件だという印象を受けました。指摘した箇所についても軽微なものですし、大きな問題になるものは特に無かったです」

「この結果をふまえて、前向きに購入を検討します」

とお客様。

契約前の場合にはお急ぎのことが多いので、この様に調査したその場で結果をある程度お伝えしています。

「本日に調査した結果は報告書にまとめまして、図面チェックの結果と、現地で記載したチェックシートと共にお客様へお送りしますね」

「ありがとうございます」

ご挨拶を交わして、本日の調査を終了致しました。
今回は、約3時間半程度の平均的な調査時間でした。

こうして今回の物件の様に施工精度が高い物件ばかりだと良いのですが、実際はそういった物件ばかりではないのが現実ですね。

今回の現場では現場監督がきちんと来られ、検査も実施されていたとのことですが、現場監督や監理者が来ていなかったりする現場も少なくないです。

さて、性能面や仕様関係のチェックを行う図面チェックサービスの結果はどうだったのでしょう。
こちらのサービスは、頂いた図面からチェックした結果をA(優れている)、B(標準)、C(劣っている)の評価で表し、注意点などがあればアドバイスするサービスです。

敷地の形状は間口が狭く奥に入って広がっている『旗さお敷地』と言われるものであること、また、敷地形状の影響で建物の平面形状が不整形なものとなっていること。

他に、階段の蹴上・踏面寸法については法的にはクリアしていますが勾配がやや急であること、2階部分の収納が少ない為、家具配置やお部屋の使い方に工夫が必要であることが挙げられていました。

また、現地でのチェックでお伝えしていた通り、洗濯パンが設置されていないことについても漏水時の被害が大きくなるので注意が必要であることが改めてアドバイスされています。

分電盤の回路数や1階の収納面積、浴室や洗面の広さやその他基礎巾などについてはA評価もついていました。

現地での施工精度や図面チェックの評価から、お客様に合った物件だと良いなあと思います。

物件の契約前にいかに物件のことを知るか、というのは大切です。
図面からわかること、現地を見てわかることはそれぞれありますが、それらは自身が満足できるものなのかどうか。

その上で不具合があった場合には契約を取り止めることだって出来ますし、その不具合を直してもらうことを条件に契約交渉を進める事だって出来るわけです。

今回も勉強になりました。

同行させて頂いたお客様、南郷さん。寒い中の調査でしたが、大変お疲れ様でした。 有難うございます!

※余談ですが、この冬の日に私はコートを着るのを忘れて現場に向かってしまいました。
 言うに及ばず寒かったですが、調査に限らず冬の現場は本当に寒いので、皆さん暖かくして現場にいらして下さいね!

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