第三者の一級建築士による新築マンションの図面チェック、モデルルーム同行の現場レポートです。
マンションの通信簿の現場レポート :大阪府大阪市 Part5-5
最後になりましたが、ここからは、マンションの管理面についてのレポートです。
「管理規約」と「長期修繕計画」をチェックします。
何?それ?
と思った方は、ここからの多田さんのセリフに注目です。
お客様「この毎月の積立金の金額は割高じゃないですか?他のマンションと比べてなんだか高いような気がするんですけど」
多田さん「毎月の積立金や修繕積立基金は安ければ良いというものではないのですよ」
お客様「そうなんですか?」
多田さん「当初の金額を低く抑えているところは、入居後すぐ値上げしたり、値上げするタイミングが早かったり、別途一時金を徴収する場合もあるんですよ。計画にあった金額であるということが大事です」
実際、マンションの広告等を見ると毎月の管理費や積立金の金額が少ない場合
「安いっ!これって毎月の負担が少なくてお得じゃないの!?」
と思うかもしれませんが、多田さん曰く、そうでもないそうですよ。
更に、
多田さん「マンションは、10年を過ぎた頃に最初の大規模修繕をすることが多いです。その時までにも充分な積立が必要ですが、それ以降、年数の経過に応じてメンテナンス費用が増える為に、もっと積立金が必要になってきます。そういう長期的な点からも、このマンションの初年度及び毎月の金額は負担が多いようにも見えますが、計画案として良好でしょう」
とのことです。
(ちなみにこのマンションは、当初の10年は余裕のある計画で、今後30年、一時金は徴収しない案でした)
今、新築のマンションを購入しようとしている人にとって、10年以上先のことなんて想像しにくいかもしれません。
実は私の住んでいるマンションはこの大規模修繕をこの間終えたばかりです。だからより実感しているのですが、大きな費用のかかる修繕の時期は皆様のマンションにもいずれきます。
皆さんのマンションの長期修繕計画は良好なものでしょうか?
それとも、何だか無理がありそうですか?
また、管理規約については、記載されるべき事項がきちんとしているか、上記した積立金の用途等々をチェックしていきます。
結果、「管理規約」と「長期修繕計画」はすべて問題なしとのことです。
さて、ここには書ききれていませんが、このマンションについて多田さんが調査した内容はお客様にはお伝えました。
多田さん「この診断結果をよく検討されて、ご自身がこの中の何を重視するのかなも十分に考えられた上で、購入の判断をして下さい」
とのことです。
そうですね、本当にその通りだと思います。
私みたいにモデルルームだけ見て浮き足立つことなく、じっくり考えてみてくださいね。
以上、今回は、マンションの通信簿Cコースの現場レポートをスタッフがお伝えしました。
お客様、多田さん、大変お世話になりました。ありがとうございました。<(_ _)>
また、このレポートを最後まで読んでいただきました皆様も、ありがとうございました。 <(_ _)>
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