中古マンション建物調査の現場レポート

一級建築士による中古マンションの建物調査の現場レポートの現場レポートです。

中古マンション購入サポートパックの現場レポート :兵庫県西宮市 Part4-4

アネストのスタッフです。
中古マンション建物調査のレポートの続編です。

続いて寝室の調査です。
和室で、一見旅館に来たようなお部屋です。

窓や襖の動作確認をします。
窓はすごく重くて動きが悪いです。
角野さん「コマの調整の必要があります。」

この窓ガラスは、網ガラスです。
網ガラスは割れやすいですが、飛散の防止性に優れている為、
主に防火地域の窓や天窓に多く使用されているとの事です。



窓ガラスにはヒビが入っています。

角野さん「熱割れか錆割れを起こしていると思われます。窓ガラスも取り替える必要がございます。」

熱割れ?錆割れ?

熱割れとは、直射日光が窓ガラスに当たる事でガラスが暖まり膨張していくのに対し、
直射日光が当たっていない部分はあまり温度が上がらないので、温度差が生じてヒビが入る事だそうです。

錆割れとは、網入りガラスの金属線が錆びて膨らんでしまう事で、ガラスを破壊してしまう事で起こるそうです。

網戸についても、動きが悪いので一度外して、調整の必要があるとの事です。

続いて、畳を上げます。



最近の新築物件の和室では、化学畳が使用されている事が多いですが、
このマンションは本畳が使用されています。持ってみても、重いです。
畳を上げて、畳の下を確認します。「湿気などはなく大丈夫でしょう」との事です。

押入れの襖の動作確認をして、押入れの中をチェックします。
特に問題となる箇所は見受けられません。

このお部屋には長押(なげし)があります。



長押は、特に構造的な意味などは無く、装飾品だそうです。
昔は、武士などの家に長押があり、長押がある住居に住んでいると身分が高かったと みられたため、誰もが長押を付けたそうです。

次は洋室の調査です。

水平器で、床・壁と傾きを確認していきます。続いて扉、窓と動作確認をします。
傾きに問題はありませんが、先ほどのお部屋と同様に、窓にヒビがあります。
窓はやはり重いのでコマの調整が必要です。

次にバルコニー部分の調査です。



水平器を用いて、適切な勾配があるかなど確認をしていきます。
この部分には、適切な勾配が無いと水が排出されず水が溜まってしまう可能性があります。
水平器で確認をして、「問題ないでしょう。」

次は玄関です。
この玄関の扉は内開きになっています。
日本の住宅は外開きが多く、海外の住宅は内開きが多いそうです。

玄関のドアを何度か開閉して確認します。また、鍵も何度か施錠したり、開錠したりして確認します。

角野さん
「チェーンが外れていて、内部の鍵サムターンがぐらついています。調整の必要があります。」

これで、室内の調査は終了です。

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