マンションの通信簿の現場レポート

第三者の一級建築士による新築マンションの図面チェック、モデルルーム同行の現場レポートです。

マンションの通信簿の現場レポート :大阪府 Part2-2

こんにちは、アネストのスタッフです。前回の新築マンションの建物調査の続きです。ご覧ください。

さぁ、"設計図書"です!

これを見に来たわけですが、さて、みなさん、設計図書とはどんなものか、ご存知でしょうか?

販売用の図面集など比較になりません。めちゃくちゃぶ厚いものなんです。これを元にマンションを建築するわけですから、ぶ厚いのも当然。これを見れば、マンションの特長が掴める!のでしょうが、やはり、この情報がつまった設計図書を読み解くことは、プロじゃないと不可能でしょう。

私は、1ページ目からちんぷんかんぷん(*_*;) 

1人で見たら、(-_-;)...。
すぐ"パタン"でしょう...。

マンションの通信簿Bコースでは、建築士さんがこの設計図書の必要部分を見て、マンションの評価をしてくれるのです。

全部をここで紹介すると、長すぎてこのレポートを途中で読んでもらえないということになると寂しいので、私が興味深かった項目を少し紹介します。

1つは、バルコニーについてです。

『バルコニーの手すりががアルミですね、一番はやはりコンクリートなので、この部分は通常より劣っていると言えます』

『一番いいのは何ですか?』

『安定性でいえば、コンクリートですね。ただ、コンクリートにするとそれだけ重量がありますから、この高層マンションに一番いいということではありませんが、手すりには何が一番かというならやはりコンクリートですね。』

後日の報告書には更に、(この報告書が通信簿形式になっているんです!)

『南側ベランダの幅が狭く、空調室外機がベランダ端部配置の為、お子様が乗って転落しないように考慮が必要と思われます。』

との記載が。

高層マンションなので、これはかなり重要なアドバイスではないでしょうか。
子供は大人には理解できないような行動をする場合がありますもんね。

ベランダ手すり付近に、台になるようなものを置くのは危ない!ということは、お解かりでしょうが、ベランダの幅から計算したら、空調室外機も危ないものになるとは思いつきませんでした。細かいことですが、そんな危険性があるのを、購入前に知ることができたわけですね。私は高所恐怖症なので、この話だけでもゾッとしてしまいました。

遮音性について...

図面をみながら、

『この部分の壁の仕上げは、"軽量鉄骨造+断熱材+石膏ボード+クロス"構造になっていますね。』

コンクリートには劣るけれども、高層マンションはこういう場合も多いそうです。(さらに違う図面にはそれぞれの材質の耐火時間の書いたものまでありましたよ、設計図書がぶ厚くなるわけです。建築士さんがいなければこんなものもう閉じてますよ(*_*;)

『この構造の場合、隣からの音の響きは、コンクリートよりあるということも覚えておいて下さいね。』

隣からの音...。向こう側からの音が気になる場合は、こちら側からもの音も聞こえるということですよね...。少々うるさくても子供さんがいる家庭ならわかってくれるかな...。そうでなかったら困るかな...。

これは私の想像です(^^ゞ

可変性について...

『天井・床ともに2重構造になっていますので、優れているといえますね。』


こんな風に、いいところ、平均であるところ、劣っているところもちゃんと評価します。

懐かしの学校の通信簿と同じですよね。

色々なことを、必要な図面をめくりながら、建築士さんが説明していると、途中で奥様が

『このマンションのイメージが、私の頭のなかでだんだんはっきりしてきました。』

『いままでは部屋の間取りしかみてなかったので、マンションとはどういうものかというのもわかってきました。』

『営業の方はいいことしか言ってくれなかったですから』


と、スッキリした表情でおっしゃったのです。
この言葉は、嬉しかったですよ~。

そのマンションのメリット、デメリット、特長などを知ってもらって、購入の判断材料にしてもらうのが、このサービスの目的ですから。

専有部分だけでなく、共用部分の説明もありますから、より特長がわかっっていただけたのではないでしょうか。

関西の新築マンションの購入前のモデルルーム同行はこちら