内覧会立会い・同行(マンション)の現場レポート

一級建築士による内覧会立会い・同行(マンション)の現場レポートです。

内覧会立会い・同行の現場レポート :兵庫県西宮市 Part14-1

アネストのスタッフの利光(としみつ)です。今回、兵庫県西宮市で内覧会立会い・同行(マンション)サービスへ同行させていただきました。だんだんと寒くなってきた11月での内覧会への同行です。

先日、戸建の内覧会に同行したスタッフより、かなり寒いため、防寒を完璧にしていった方がよいと聞いておりましたが、当日は日があたれば、コートもいらないくらいの暖かさで、上着を脱いで腕をまくるくらいの内覧会日和?でした。

内覧会の際は冷房や暖房は使えないことが多いですので、当日は、お天気や気温のチェックも必要ですね。

はじめてのことで、緊張気味のわたくし。待ち合わせ時間より早くついてしまい、マンションの周りをぐるりと一周しておりましたら、エントランスや、駐車場付近には、スーツをきた業者の方が多くみられ、さらにちょっと緊張です。

今回、ご担当いただくのは、一級建築士の角野さんです。お客様とは、マンションのエントランスにて開始時間の10分前に待ち合わせしました。

一級建築士の角野哲夫

お客様は、ご夫婦と、お母様、小さなお子様です。ご主人様へ角野さんとご挨拶をし、今回の私の同行についても、快く了解していただきました。

お電話や、メールのやり取りを行っていたので、「あ、メールをいただいてた利光さん」と、覚えていて頂き、とてもうれしい限りでした。普段はメールやお電話でのやり取りなので、直接お客様にお会いできる機会は大変貴重なお時間です。ありがとうございます。

エントランスを入ると、さっそく、マンションの担当者の方がすぐに来られて、内覧会の案内をその場でされ始め、内覧時間は45分程度と伝えられます。すかさず、角野さんが、「時間については2時間くらいかかりますので」とおっしゃいました。お客様からも、「建築士の方に見てもらうので、時間がかかる」とお伝えくださいました。

第三者の内覧会同行のサービスを知らない方や、内覧会についての知識が無い方なら、ここで、その時間内に見なきゃいけないと思いますよね。何度となく、「内覧会の時間は○分程度ときいていますが、大丈夫でしょうか」というご質問をいただいて、2時間くらいはかかることを知っている私でも、一人のときに言われたら、「はい」と答えてしまいそうです。

当日の流れについて、マンションの担当者の方からの説明が終わると、早速専有部へ案内されます。当日は、設備の説明や、お客様でのチェック、カーテン業者での寸法、最終の手続き等、室内のチェックだけではないのですね。

専有部へ到着です。

ひとまずリビングに入りますと、マンションの担当者の方からの設備等の説明が始まりました。最初に設備などの使用方法や注意点などの説明が行われることは多いです。

その間に、こちらは検査の準備を行います。集合した時から、気になっていた角野さんの持ってきた大きな袋、その中には、脚立が入っていました。水準器と懐中電灯、事前に頂いていた間取り図も持参です。脚立の足には、床を傷つけないよう、梱包用の材料でくるくると包まれていました。

話がそれますが、お客様へこちらからご準備をお願いするのは、マンションまでの案内図と間取り図だけです。カメラやメモ帳、スリッパ、懐中電灯、メジャー等は、お客様ご自身でも持参いただくとよいと思います。

寒い季節には、ぜひ暖かい格好と、カイロもあるといいかもしれません。今回のお客様は懐中電灯をお持ちでした。廊下や洗面所等の照明はありますが、各居室は照明が設置させていません。電球がついた棒を照明のソケットに設置して、仮の電球にて、一部屋づつ確認を行いました。日中だからといって、光が入るとも限りませんので、懐中電灯はあると便利ですね。

話を戻しまして、、

こちらの準備は万端です。お客様が設備説明を受けられている間に、リビング等を先に少しチェックをし始めた角野さん。ぐるりと見渡し、まずサッシの開閉に問題が無いか等の確認を始めます。

検査の仕方は至って地味です。
特殊な機械を駆使してするものではございませんし、どこかを壊して調査するわけではございませんが、細かく丁寧に見ていきます。窓、網戸の開閉や、サッシの下レール部分の歪み等についても一つずつ丁寧に確認していきます。窓をゆっくり開けて、閉めて、鍵をかけてといったことを繰り返します。サッシの下の枠に指を添えて端から端まで確認されていました。

報告書の項目にはサッシや網戸で8項目ほどの検査箇所がありますが、こんなに丁寧に確認することは驚かれるかもしれません。

網戸とサッシの枠を閉めた状態で隙間がありました。こちらは指摘箇所となります。お客様はまだ説明を受けている最中でしたので、ひとまず先に担当者の方へ指摘箇所を報告しました。

マンションの担当者の方は、チェックシートという、間取り図と指摘箇所を書き込む用紙をもっています。そちらに指摘箇所を間取りの該当の箇所に番号を振り、指摘した内容を書き込んでいっていただきます。

その後には、水準器を用いて、床や壁の傾きをチェック致しました。床や壁について調べると、今度はキッチンのカウンターやキッチンの天板部分の傾きもチェックします。特に問題はございませんでした。

リビングを確認中、お母様から角野さんへ、「スリッパがあるのでどうぞ」と勧められておりました。スリッパをはかずに新築のお部屋に入るのが失礼かもと思いながら、わたくしも入らせていただいておりましたので、「すみません、、」と思いながら聞いていると、角野さんは「足の感覚で、床に不陸がないかなどを見ているため、スリッパは履かないほうがいいんです」と断っていました。そういう意味があるのですね。

足で確かめるようにフローリングを歩いて確認されていましたので、私も足に意識を集中させてフローリングをふみふみ。ご主人からも「床の柔らかい感じが気になるけどどうでしょうか」とご相談がありましたが、現在のフローリングでは、クッション性があるものも多く、問題ないものとのことでした。

設備の説明が終わり、各部屋のチェックに入ります。お客様と打ち合わせをし、お客様が先に確認されてから、その後に角野さんにて再度チェックしていく形となりました。

お客様には主に、傷や汚れを確認いただき、気になる点はおっしゃっていただきます。「利光さんも何か見つけたら教えてくださいね!」とお客様に言われ、私も自分が買ったつもりでじっくりと部屋中見渡していきます。

確認中に、お客様からは、「こんなもんなのかなぁ、どうなの?どれくらいのものをあげたらいいんだろう?」という声がございました。

傷や汚れについては、お客様によって捉え方等の違いがあるため、気になる箇所はとりあえずあげていって頂いた方がよいです。ただ、補修のためにさらに傷が出来る場合もありますので、再内覧会の際も注意が必要です。

兵庫県西宮市の内覧会立会い・同行(マンション)はこちら