大阪府大阪市での一級建築士による一戸建ての内覧会立会い・同行の現場レポートです。
内覧会立会い(一戸建て)の現場レポート :大阪府大阪市 Part7-3
アネストのスタッフの徳永です。内覧会立会い・同行(一戸建て)の現場レポートの続編です。
納戸は特に大きな問題も無く終了し、次は階段から2階へ向かいます。階段の幅や高さはメジャーで確認し、南郷さんは軽く昇降しながら鳴りや隙間などのチェックをしていました。
「らせん状になっているので、すごーく苦労して造られたのがわかります」
と、南郷さんは1階に下りてきて業者さんへ一言。
「とても苦労しました」と答える業者さん。
「ですが、やっぱりちょっと隙があるんですよね、こことかこことか」
南郷さんが残念そうに業者さんへ伝えると、業者さんもちょっと残念そうでした。
「ああ、そうですかぁ・・・。いえ、でも直します!直しますよ!きちんやります!」
一般の方だと、まずこの隙間を指摘して良いのかがわからないのではないでしょうか。
そして、もし指摘したとしても「こんなもんです」と言われると、「そうなのかも?」と思ってしまうかもしれません。
業者の苦労もわかるけども、ここは直してもらうべきところであるということをハッキリ伝えることが出来るのも、専門家の強みだと思います。
指摘事項に付箋を貼って行きながら、2階のリビングへ。階段から廊下を挟んで、リビングに入る引き戸のところで、南郷さんからワンポイントアドバイスがありました。
「クロスは弱いものなので、出来れば裏の壁に厚みの薄い巾木(ソフト巾木)を設置してもらって保護をしてもらった方が良いですね」
↑こちらが件の箇所です。
↓そしてこちらは巾木で保護されているものです。
「ですが、これは仕様の問題でもあるので、必ずしも必須!という訳ではないんです。もしご検討頂けるのであれば、というところなんですよね。」
南郷さんのお話に、お客様が業者さんに確認してもらえる様にお伝えされていました。
さて、リビングに入り先ほどと同様に、ドンドンと床を踏み鳴らしながら廊下やリビングを歩き回る南郷さん。 そして、水平器で傾きのチェックをします。
「床鳴りや傾きに関しては、問題ありません」
リビングには1階の窓よりさらに大きな窓があり、そこからベランダに出られる様になっていますが、ここにもやはり指詰め防止が設置されていない為、業者さんに併せて確認していただくことになりました。 そしてもう1つ小さな窓があり、そこは網入りガラスになっていました。
写真の南郷さんの後ろの窓ですね。
「網入りガラスになっているのは、火災の時の為なんです。普通のガラスは火災による熱で割れて崩れ落ちてしまい、類焼で被害が拡大してしまうんですが、網入りガラスの場合はガラスが割れても網の部分でガラスが崩れるのを防いでくれるんです。大阪市の場合、類焼についてはきつく言ってますので、こういった網入りガラスの窓がよく見られます」
お客様と一緒に、後ろで業者さんも頷いていました。
「じゃあ、ベランダを見てみましょうか」
先ほどの大窓からベランダを見て、南郷さんが一言。
「これはFRP防水と言って、バスタブのところなんかに使用されている防水と同じものなんです。今のところ、最も信頼性の高いと言われている防水です」
お客様が「そうなんですかー」と仰っておられ、業者さんがちょっと嬉しそうでした。
ベランダでは必要勾配の確認や、水を使用して詰まりなどが無いか、他に物干し台の動作確認なども行いました。
さて、2階には他にキッチン・ダイニングや洗面・浴室・トイレなどの水周り関係があります。
まずはキッチン・ダイニングで、設備関係の動作確認を行いました。
水も使用可能でしたので、水を出して水漏れがないかを確認します。
「うーんと、これは水受けが無いんですか?」
キッチンのシンク下を覗きながら、南郷さんが業者さんへ尋ねます。
「え?どうだったかな・・・?」
「水受けが無いタイプも最近はあるんですが、多分このシャワータイプの場合は水受けがあると思われます。洗面の方はちなみにどうでしょう?」
近くの洗面台のシンク下も業者さんが覗いて、水受けが無いことがわかりました。
「キッチンや洗面なんかの場合、シンク下がこんな風になってますので、シャワーホースを伝って水が入り込む場合があるんです」
そう言って南郷さんは実際にお客様に見て頂きながら、説明します。
「このシャワーホースの下に伝ってきた水を受けるお皿の様なものがあるんですが・・・、単に設置忘れなのか、もしくは無いタイプなのかを業者さんに確認してもらいますので、後日回答を聞いて下さい。受け皿の水は定期的にチェックして捨てて下さいね」
「わかりました」
「あと、キッチンは火気使用場ですが、防火対策はされていますか?」
南郷さんの質問に業者さんが答えます。
「石膏ボードの下地(の厚み)は15mmです」
「ならOKですね」
その後、キッチンの引き出しを開閉させたりして動作確認を行い、スパイスラックがちょっと傾いて設置されているのを指摘して洗面・浴室へ向かいました。
+++次回へ続きます+++
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納戸は特に大きな問題も無く終了し、次は階段から2階へ向かいます。階段の幅や高さはメジャーで確認し、南郷さんは軽く昇降しながら鳴りや隙間などのチェックをしていました。
「らせん状になっているので、すごーく苦労して造られたのがわかります」
と、南郷さんは1階に下りてきて業者さんへ一言。
「とても苦労しました」と答える業者さん。
「ですが、やっぱりちょっと隙があるんですよね、こことかこことか」
南郷さんが残念そうに業者さんへ伝えると、業者さんもちょっと残念そうでした。
「ああ、そうですかぁ・・・。いえ、でも直します!直しますよ!きちんやります!」
一般の方だと、まずこの隙間を指摘して良いのかがわからないのではないでしょうか。
そして、もし指摘したとしても「こんなもんです」と言われると、「そうなのかも?」と思ってしまうかもしれません。
業者の苦労もわかるけども、ここは直してもらうべきところであるということをハッキリ伝えることが出来るのも、専門家の強みだと思います。
指摘事項に付箋を貼って行きながら、2階のリビングへ。階段から廊下を挟んで、リビングに入る引き戸のところで、南郷さんからワンポイントアドバイスがありました。
「クロスは弱いものなので、出来れば裏の壁に厚みの薄い巾木(ソフト巾木)を設置してもらって保護をしてもらった方が良いですね」
↑こちらが件の箇所です。
↓そしてこちらは巾木で保護されているものです。
「ですが、これは仕様の問題でもあるので、必ずしも必須!という訳ではないんです。もしご検討頂けるのであれば、というところなんですよね。」
南郷さんのお話に、お客様が業者さんに確認してもらえる様にお伝えされていました。
さて、リビングに入り先ほどと同様に、ドンドンと床を踏み鳴らしながら廊下やリビングを歩き回る南郷さん。 そして、水平器で傾きのチェックをします。
「床鳴りや傾きに関しては、問題ありません」
リビングには1階の窓よりさらに大きな窓があり、そこからベランダに出られる様になっていますが、ここにもやはり指詰め防止が設置されていない為、業者さんに併せて確認していただくことになりました。 そしてもう1つ小さな窓があり、そこは網入りガラスになっていました。
写真の南郷さんの後ろの窓ですね。
「網入りガラスになっているのは、火災の時の為なんです。普通のガラスは火災による熱で割れて崩れ落ちてしまい、類焼で被害が拡大してしまうんですが、網入りガラスの場合はガラスが割れても網の部分でガラスが崩れるのを防いでくれるんです。大阪市の場合、類焼についてはきつく言ってますので、こういった網入りガラスの窓がよく見られます」
お客様と一緒に、後ろで業者さんも頷いていました。
「じゃあ、ベランダを見てみましょうか」
先ほどの大窓からベランダを見て、南郷さんが一言。
「これはFRP防水と言って、バスタブのところなんかに使用されている防水と同じものなんです。今のところ、最も信頼性の高いと言われている防水です」
お客様が「そうなんですかー」と仰っておられ、業者さんがちょっと嬉しそうでした。
ベランダでは必要勾配の確認や、水を使用して詰まりなどが無いか、他に物干し台の動作確認なども行いました。
さて、2階には他にキッチン・ダイニングや洗面・浴室・トイレなどの水周り関係があります。
まずはキッチン・ダイニングで、設備関係の動作確認を行いました。
水も使用可能でしたので、水を出して水漏れがないかを確認します。
「うーんと、これは水受けが無いんですか?」
キッチンのシンク下を覗きながら、南郷さんが業者さんへ尋ねます。
「え?どうだったかな・・・?」
「水受けが無いタイプも最近はあるんですが、多分このシャワータイプの場合は水受けがあると思われます。洗面の方はちなみにどうでしょう?」
近くの洗面台のシンク下も業者さんが覗いて、水受けが無いことがわかりました。
「キッチンや洗面なんかの場合、シンク下がこんな風になってますので、シャワーホースを伝って水が入り込む場合があるんです」
そう言って南郷さんは実際にお客様に見て頂きながら、説明します。
「このシャワーホースの下に伝ってきた水を受けるお皿の様なものがあるんですが・・・、単に設置忘れなのか、もしくは無いタイプなのかを業者さんに確認してもらいますので、後日回答を聞いて下さい。受け皿の水は定期的にチェックして捨てて下さいね」
「わかりました」
「あと、キッチンは火気使用場ですが、防火対策はされていますか?」
南郷さんの質問に業者さんが答えます。
「石膏ボードの下地(の厚み)は15mmです」
「ならOKですね」
その後、キッチンの引き出しを開閉させたりして動作確認を行い、スパイスラックがちょっと傾いて設置されているのを指摘して洗面・浴室へ向かいました。
+++次回へ続きます+++
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