内覧会立会い・同行(一戸建て)の現場レポート

大阪府大阪市での一級建築士による一戸建ての内覧会立会い・同行の現場レポートです。

内覧会立会い(一戸建て)の現場レポート :大阪府大阪市 Part4-1

アネストのスタッフの徳永です。今回は、内覧会立会い・同行(一戸建て)(現場:大阪府大阪市)の現場に同行して参りました。今回の内覧会立会いを担当して下さった建築士は岩崎亮平(1級建築士)さんです。



岩崎さんは大らかで優しく、なおかつ時折ジョークが飛び出す気さくな建築士さんです。マリンスポーツもされており、とてもアクティブな方です。

今回もどうぞ宜しくお願い致します!

さて、今回の物件は駅から近くの物件で利便も良く、かつ大きな道路からは離れていましたので閑静な住宅街に建っておりました。

岩崎さんと物件に参りまして、お客様とご挨拶を交わします。お客様から今回の内覧会調査のご依頼を頂きます際に内覧会当日に物件が完成予定とのことで伺っておりましたので、その時点での調査を行ないますと事前に申し上げておりましたが、実際に物件を見ますと外構と浴室、最終的な掃除がまだ出来ていない状態でした。

「残工事がまだある状態ですね。それでは、今日のこの時点での調査を行ないますね」

岩崎さんの言葉にお客様が頷いたところで、工務店さんと販売の営業さんが到着されました。ご挨拶を交わした後、岩崎さんから工務店さんへ簡単な聴聞を行いました。

「今回、床下や屋根裏の点検口はありますか?床下や屋根裏も頭を突っ込んで見るんですが」

「床下の点検口は無いですね。屋根裏点検口も特に設けてません」

「そうですか・・・。点検口が無いと床下だと基礎部分が見れないですし、小屋裏も見れないですね。将来的に雨漏りなんかがあった場合にそこから確認するので、点検口があった方が良いんですが・・・。天井は例えば収納の上の板が外れるようになっていたりしませんか?」

「あー、天井は3階のクロゼットから小屋裏が見える部分がありますね」

「じゃあ小屋裏はそこから確認させて頂きます。」

現在の新築住宅はほとんど床下や屋根裏の点検口が設置されているもので、通常、当社の内覧会立会い・同行の際にはその点検口や収納庫から上半身を入れて目視で確認出来る範囲で調査しています。今回は床下の点検口が無いので基礎部分は確認出来ませんが、小屋裏の確認は出来るようです。

岩崎さんからお客様へその説明をした後に全員で3階建ての物件内に入り2階リビングに集合、売主さんも合流したところで岩崎さんから本日の流れの説明がありました。

「今回、お客様は建築のことが余りわからないということで、専門家である私が代わって調査をさせて頂きます。物件のあら探しをするという意味ではなく、住む上で不具合が無いかどうかを見させて頂きます。調査時間は最低でも2時間から2時間半はかかりますので、ご協力をお願いしますね」

今回、売主さんと販売会社の営業さんはずっとは立ち会えないのですが、工務店さんがずっと立ち会って下さるとのこと。疑問があればすぐに工務店さんに確認出来るので、ありがたいですね。

「まだ工事が終わっていないようなんですけども、電気や水道は使えますか?ガスはまだ閉栓していますよね?」

「電気は仮設のしかないので、使えませんね。水道は使えます。流して下さって構いません。ガスは閉栓しています」

「わかりました。電気が使えないところは懐中電灯で対応します。では、調査させて頂きます」

岩崎さんの開始宣言の後、お客様は売主さんと販売営業さんとで設備のお話をされておりましたので、岩崎さん単独で調査開始となりました。

まず、2階リビングの大窓から調査開始です。大窓を開け閉めするとキーキーと音鳴りがしていました。

「これはまだ最終的な掃除をしていないから、サッシの溝にゴミなんかが詰まって音が鳴ってるんですよ。指摘事項として上げてはおきますけど、掃除してもらえば大丈夫になるはずです」

いきなりサッシの音鳴りが始まったので、驚いた私に岩崎さんが苦笑しながら教えてくれました。その後サッシ枠も丁寧に触れて、バリ(ささくれ)などが無いか、釘が飛び出ていないかなどを確かめます。また、リビングの入り口引き戸は何度か開閉した後、奥様に引き戸を引いて頂きました。

「奥さん、どうですか?重いですか?軽いですか?問題無いですか?」

「ちょっと重いと思うんですけどどうなんでしょうか?こんなものですか?」

「私もちょっと重いと思います。特に閉まる直前がちょっと引っかかるように感じますので、調整してもらいましょう。調整の際には立ち会われて、その場で業者さんに確認してもらいながら調整してもらうと良いですよ」

「あんまり軽すぎてもダメなんですよね?」

「そうですね。軽すぎると戸を閉めても戻ってしまって隙間が開いてしまうこともあるので、調整してもらった後に何度か開け閉めして確認されると良いですね」

そうやって岩崎さんは、再内覧会の際のアドバイスも行いながら調査を進めていっておりました。

「あとこの引き戸の引き手なんですけど、戸を全開にすると隠れちゃいますから入居された後には戸の端に木片か何かをかませておくと、引き手が隠れなくて良いですよ。もちろん引越しの際に荷物を入れる時には全開したほうが便利なので、このままで良いですけどね」



なるほど、とお客様と一緒に頷いて岩崎さんのワンポイントアドバイスを伺っておりました。また、リビングの窓際の壁に設置されている24時間換気の給気口についても説明します。

「これは24時間換気の給気口になります。シックハウス対策の一環としての為もありますし、換気扇をつけると部屋の中が真空状態にもなりますから、この給気口は通常は開いていた方が良いです」

リビングにある収納も丁寧にチェックした後は、床を小幅で踏み鳴らして歩き、床の浮きや鳴りなどを確認していきます。

「リビングの床はキズも無く綺麗ですね」

床浮きなどを確認し終わった岩崎さんが、お客様と工務店さんとにそう言っておられました。若干、工務店さんが嬉しそうだったような気がします。

その他、巾木やクロスの浮き・ボコなどが無いかを確認した後にキッチンへ向かいました。

///次回へ続きます///

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